世界が簡単な要素で出来ているのなら
笑ったときの目尻のしわとか
嘘っぽくない読書感想文とか
友の言葉に近寄りたくて
完全無欠の上り坂を息切れしながら駆け上がってく
このまま空気が薄くなって
存在自体がなくなって
意識の中に破片は残るのでしょうか
精神が簡単な要素で出来ているのなら
叫んだときの胸の動悸とか
柔らかい春の陽射しとか
形は綺麗に輪郭を伴って
友がいれば何でもいいよと
無敵のスターの効果がなくなる
時間は永遠でなくなってしまう
友の言葉が好きだったから
簡単な理由だよ
そういう人になりたかった
世界が簡単な要素で出来ているのなら
自慢げに見せたホットドッグとか
目深にかぶった麦わら帽子とか
覚えているかな
友の言葉だよ