幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

おくりびと

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納棺師 ― それは
悲しいはずのお別れを、
やさしい愛情で
満たしてくれるひと。



昔はよく行ってたんだけど
お仕事の関係で神戸まで通勤するようになって
とんと行けなくなっていた試写会に
今日は日曜日ということもあって
ひっさびさに行ってきましたぁ~!!


おくりびと


なんだか前日のニュースで
第32回モントリオール世界映画祭のグランプリを受賞したとか
なんとかで・・・。


主演は本木雅弘さん。

その妻役に広末涼子

本木さんが勤める事になる
遺体を棺に納める仕事(納棺)を行う会社社長に山崎努さん。

その他、余貴美子さん、杉本哲太さん、吉行和子さん、笹野高史さん。



納棺の儀。

それは亡くなられた方の体をきれいに清め
そして、新たな世界への旅立ちに備えて
身支度(死装束を着せたり、お化粧をしたり)をする儀式。

人生最後の旅立ちを、
最高のカタチで送り出してあげたい。

そんな気持ちがあってかなかってか
身内が亡くなった時の
この儀式のことはなぜか強烈に覚えている。


すごい厳かだったんだなぁ~。

全身を濡れタオルで
丁寧に丁寧にふき取って
この世で少しでもついた汚れを
綺麗に綺麗に、
何も穢れのない状態に戻す。

出席者は身内だけ。

静かに静かに行われるその儀式の間では
出席者は故人のことだけを思い浮かべる。

いいことも悪いこともあったけど。


この儀式が終われば
故人は完全にこの世の人ではなくなる。

この世の穢れをとったこの瞬間から
故人はもぅ完全にこの世の人ではなくなり
完全にあの世の世界の住人になってしまうのだ。


叔父さんが泣いた。


息を引き取った瞬間、
お通夜、葬式、出棺を通じても
考えてみれば、
このとき以外は一度も涙を見せなかった
叔父さんが
この時だけは涙をみせた。


静かな時間は
多分、故人と心の対話が出来る
最後の時間なんだ。


それ以外の葬儀の時間は
なにかとバタバタし
その慌しさに圧倒されてしまいそうだもの。


体を綺麗に清められ
そして髭をそり、お化粧をして
綺麗に旅立ちの準備をしてもらう故人。


最後の最後、キレイにしてもらってよかったなぁ~。


最後の最後、案外かっこよく決めてもらってるよ。




この映画は、
そんな納棺の儀を取り仕切る
納棺師のもとに、
図らずも就職してしまった男と
おくりびと、おくられびとのお話。


なんかね。
キレイごとだけじゃないところがよかった。

随所に簡単にユーモアを織り交ぜているところもよかった。


俳優さんの演技が
全て自然体でほんとによかった。


山崎さんはともかく、
広末涼子もほんと評価しています!!


静かな映画のはずなのに
ものすごく音楽も印象的で
(主人公はもともとチェロ奏者という設定)
2時間10分
なんだかずっと見入ってしまったよ。


9.13 Road Show


よかったら、みなさんも観てみては。



「いってらっしゃい。また、会おな。」


「夫は、納棺師なんです。」