幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

『東京湾景』(吉田修一)

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東京湾を挟むお台場と品川埠頭。
そこを舞台に
携帯サイトで知り合った二人の出会いから愛の結末までを描くラブストーリー。

でも 心温まる恋物語ではない。
胸がきゅっと締め付けられるセツない話でもない。

なんだか、全編通して
「いくら愛していても、いつかは終わりが来るものだ」
というような
淋しさが裏には流れているような気がした。
(それがセツナイというのなら、もしかしたらセツナイ話なのかもしれない。)

基本、淋しい2人の淋しさを打ち消すための愛物語。
淋しいが故にその愛はどこまでも狂おしくなり
どこまでも堕ちていきそうになる。

正直、読み進めていて
はじめはセツナイ話なのかな?と思い、
途中、この二人はどこまで堕ちていくのだろうと思い
この愛の結末をはやく知りたいと思った。

僕にしては珍しくたった1週間ほどで読み終えたってことは
正直、おもしろかったんだと思う。

狂おしくて 淋しい愛の話ですが
読後感は 驚くほど 爽やかです。

主人公、亮介の言葉。
「誰かのことを好きになるなんて、俺に言わせりゃ、
自分の思い通りに夢を見るくらい大変で、
なんていうか、俺の気持ちのはずなのに、
誰かがスイッチ入れないとONにならないし、
逆に誰かがスイッチ切らないとOFFになってくれない。」

だから、人を好きになることは
簡単でもあり、とても難解であったりします。

ほんと難しいよね。なんて、思いつつ。


ついでに。

フジの月9でドラマ化されてたけど
これって多分全く違う話なんだろな。

ドラマは韓流っぽい(当時は韓流ブーム真っ只中^^)。。。って噂を聞きましたが
原作は韓流、全く関係ないもーん(笑)。

あっ。あと 確か主演は仲間由紀恵でしたよねぇ。
主人公の美緒のイメージとはちょっとあわない。。。

フジのタイトル泥棒。
たまにするよね。フジテレビ(怒)。