幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

『裁判長!死刑に決めてもいいすか』(北尾トロ)

 
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何年か前に放送していたドラマ『傍聴マニア』
― 今をときめく向井理くんがでてたのですね^^ ―
を観てた人はもしかして知ってるかもしれないんですけど、
その原作としてクレジットされてたのが
裁判傍聴素人の北尾トロさんが書いた裁判傍聴記
『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』って本だったんですね。
 
 
僕はたまたま、ドラマの放送前に
なぜかその原作を読んでいて、
(ついでに、その続編の『裁判長!これで執行猶予は甘くないすか』も読んでいてf^^)
わー、ドラマ化されるんだ。この本! とか思ってたんです。
 
だって。
その頃の前出2冊は、確かにおもしろいことはおもしろいけど、
内容的には、単なる野次馬根性丸出しの下世話な裁判傍聴記だったんですもの。
特に1作目は、裁判をおもしろくおかしく書くことだけに主眼が置かれていて、
対象とする事件に対する大人な配慮すら、欠けている印象があったんだから。
 
 
だからねー。
今回のこの作品も、読み始めた頃は
前出2冊と同様に、ここにレビューを書くことなんて考えてもいなかったんです。
 
ちょっと、どうせ不謹慎な内容だから、
表に出すのはやめておこう。みたいな勢いで。笑。
 
 
いやー、結構、真面目に考えさせられましたね。
 
裁判員制度について。
死刑制度について。
 
よくよく考えたら、ドラマ『傍聴マニア』も なかなかいい内容だったし、
1作目はともかく、2作目(~執行猶予~の方)は、だんだんと結構真摯に裁判に向き合う内容だったんだ。
 
そして、今作です!!  『裁判長!死刑に決めてもいいすか』 
 
タイトルだけみたら、これ、相当ふざけたタイトルなんだけど、
中身は、当初に比べると別人が書いたんじゃないかというぐらい
真剣に、真面目に 日本の司法制度(特に裁判員制度、死刑制度)について
考えた内容になっています。
 
 
特に死刑制度についてはね。
(ここでは、あえて私見は書かないようにいたしますが^^。)
 
 
裁判員制度が始まって、もぅかれこれ2年くらいですか。
 
昔、ドラマ『魔女裁判』を観た時に、
この裁判員制度については、私見をつらつらとこのblogでも書きましたが
(その時は、確か、価値観の違う人と同じチームになった時に、正しい合議制の結論を導き出す自信がないとか、責任持てないとか。そんなことを書いたと思います。)
この本を読んだ後では、さらに考えが変わってきてて・・・。
 
まぁ、いろいろ考えるにあたっては
いいきっかけを与えてくれた本でした。
 
 
タイトルの割には、まじで結構、真面目な1冊。
前出2冊は、正直 そんなにお勧めではないですが
この本は、裁判員制度導入のこのご時世、
結構、真面目にお勧めの1冊です。 
 
裁判員制度について、死刑制度について、
あなたにとっても、考えるいいきっかけの本になればなぁー。
 
 
文体自体は当初と変わらず、やっぱり「おもしろおかしく」なんだけど・・・
おかしくって、さらに考えさせられる。
それって、やっぱり"いい本"なんだと思うのです。
 
ちょっと誉めすぎかな???・・・・・ヾ(≧▽≦*)ヾ 笑。