率直に。 いい映画、いい授業だと思ったよ。
ブタを最終的には「食べる」ために飼い始め、
だけど途中で 「食べる」・「食べない」で意見が二分した
ある小学6年生の学級のお話。
途中で思ったけど、やっぱり実話を基にした作品だそうで、
その教育手法には賛否両論があるみたいですが、
個人的には、素晴らしい作品だったと思うんです。
だってねー。
正直、難しい問題だもん。
人(動物)として生まれてきた以上、
生きるためには、食べていかなくちゃいけない。
食べるためには、植物にしても動物にしても
生物を殺生していかなければいけない。
自分が飼ったブタなら 食べちゃいけないけど
自分が飼っていない豚肉なら 食べてもかまわないの?
26人の小学6年生の学級が
どんな結論を導き出すのか、すごい興味を持って観てしまった。
そして担任の新任教師君。(妻夫木聡君がありえないほど好演でした☆)
子供たちは1年のブタの飼育を通して、いろんなことを考え、悩み、
そして、担任の新任教師君も いろんなことを考え、悩んだんだと思います。
その結論は・・・。(ここでは書きませんが^^)
個人の意見を書くと、
「殺さない。食べない。」という意見は、勇気がないと思うんです。
責任を棚上げしてる。
本作のテーマとは少し離れてしまうけど、
現在、日本を騒がせている原子力発電所の問題についても
これと同様のことが言えるんじゃないのかなぁー。と。
こんなに電気のいる世の中を作っておいて、
今更、原子力は危険だからダメだ。って。
よく言えたもんだなぁー。と。
※
なにも、私的に 原子力賛成!!って言ってるわけではありません。
今まで、CO2排出はダメだとか、電気代高いのもいやだとか、
さんざんわがままを言ってきた割に、
でも、電気はじゃんじゃん使って
ちょっと手のひら返しもひどくありません?? って思うだけです。 悪しからず。
要はね。
自分の発言には、責任を持てということ。
そして、自分の行いに責任を持つということは、
思慮に思慮を重ね、導き出した結論を自分で実行するということなんだよ。
そういう意味で、
思慮に思慮を重ねたこの作品の学級は、
そしてそれを描いたこの作品は、
いい作品じゃなかったかと私は思うのです。
でも、実際、自分が小学6年生でこの決断を迫られたら・・・
ちょっときつかった ― かわいそう、殺さないという方向で発言をしたかもね。
心に残るセリフは、
ある親子の以下のセリフ。
「無駄にすることは、野蛮なんだ。」
「殺すのはただ命を奪うことで、食べるのはその殺した動物の命を受け継ぐことなんだよ。」
いい作品だと思ったのでねー。
皆さんにも、ぜひぜひ一鑑賞を行ってみて、そしていろいろ考えてみてほしい、
そんな作品です。
かしこ。