誰も寝てはならぬ!(伏兵コード)
今年4回目の観劇は、
伏兵コードという演劇ユニット(?)、
昔、「SMITH」とか「51会」で観た稲田真理さんが主宰する劇団・・・劇団じゃないのかぁ・・・の公演で
「誰も寝てはならぬ!」
そんなタイトルのお芝居。
sundayの赤星君や、宮川サキさんや
石原正一さんも出演されていて
それにもまして、作・演出が稲田さんっていうのがものすごく気になって
周りでは、唯一といっていいほど小劇団のお話を共に出来るお仲間1人と
連れ立って
ウキウキしながら観に行ってきました。
in→dependent theater 1st。
sundayの小松君のソロコントライブ「コマツマツリ2006」以来の
当劇場だったから
実に2年半ぶりぐらいに訪れたよ。
やっぱり迷った(笑)
きっと一人じゃ行けなかった≧▽≦
雲が騒いでる。
父親が死んだ葬儀場。
三男二女の兄妹達。
でも上の兄・兄・姉は
この父の本当の子供ではない。
父は遺言を書いていた。
実の息子の三男が
その遺言を読み上げる。
遺産が少しでもあるのなら
もらえるものはもらっておこう。
兄や姉はそう考える。
兄や姉はそう期待している。
粛々と遺言に書かれた
ささやかな故人の希望を
兄妹達は遂行していく。
そして全ての希望を遂行した後
遺言は終盤にさしかかる・・・
「金は1円も残ってない・・・」
そこから先の話が
正直、僕はかなり怖くて
ずっと鳥肌が立っていた。
何年か、
観劇を続けたけれど
こんなに怖いお芝居は初めてかもしれない・・・。
だからと言って
単なるホラー(恐怖)じゃないんだよ。
人間の感情が
例えば、
人間の悪意や憎悪といった感情が
理性というコーティングを失い、むき出しになったとしたら。
あくまで虚構で
性悪説を単にデフォルメしただけの作品と言い切れますか?
座席に置かれた「ご挨拶」には
「病んでる芝居と言われますが・・・」と書いてあったけど
作家性のある作品は
いつの世も、
どこかちょっとは病んでる部分があるものですよね。
「嘘はなるべくつきません。」
その作家性に、
正直、かなり衝撃を受けた昨日でした。
お芝居中、ずっと鳥肌が立っていたせいで
帰りの道、気温はそんなに低くなかったのに
しばらくは震えが止まりませんでした。
公演時間は1時間半強。
でも、あと20分長かったら、
狂気過ぎて、ちょっと気がふれていたかもw(゚○゚)w
伏兵コード。
ある種、一種の芸術なのかなぁ~。
「負けだ。負けだ。死んだら負けだ。生きてる者が勝ちなんだ。」
「だから、一人は嫌って言ったでしょ。」