壊れそうな
世界の裏側には
まだ善良そうな顔が
半分だけ残ってて。
僕はなんとか
その半分だけでも
「善良な顔の頂」を
手に出来ないかと
画策しているのです。
車輪がはずれそうな
優しさ特急の先頭車両で
声もあげずに嘆いてみる今日。
でもね、でもね、と君が言うから
もしかしたらと
沈んでいった。
柔らかい海に ―
泡のように漂いながら。
例えば、見えない世界の裏側を
安らぎと良心で埋め尽くす暴走。
例えば、見えない世界の裏側を
期待値だけで書き表す妄想。
世界が壊れて
裏側が見えて。
世界が壊れて
表側がなくなって。
もしかしたら
僕は僕でしかなくなる。
例えば、君がいなくなっても。
例えば、世界が灰になっても。