嘘みたいな夏の暑さに
驚いた振りをしてみせたのは
多分 君を忘れたかったから
空調の効いた部屋の中で
思い出をひとつひとつ現実化する
心にもない悪態をついて
君の興味を遠ざけようとした
まるで世界は歪んでいるかのように
心の欠片を拾い集めるかのように
遠い街の片隅で
息をしている
君の呼吸を確かめる
この現実感を
夏の鼓動の真ん中を
あなたは
君は
どう過ごしているの？
僕は君を愛しているの？
この現実感を
世界の果ての真ん中を
まるで世界は歪んでいるかのように
まるでいつものファンタジーのように
君の笑顔を探す旅路のように
あなたは
君は
どう過ごしているの？
君を想っても
夏の代謝を轟かせるかのように
君の欠片をひとつひとつ現実化する
淡い想いを最適化する
嘘みたいな夏の暑さに
驚いた振りをしてみせたのは
多分 君を想っていたから
君を忘れたかったから
