幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

『15歳の志願兵』(2010 NHK)

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ずっとビデオに録っていて 観ていなかったんだけれども、
去年の終戦記念日の日にNHKで放送されたドラマ。 
 
 
「15歳の志願兵」
 
 
これは、実話を基にした作品であるらしく、
戦時中の旧制愛知一中で起きた
学生達の予科練総決起事件をテーマにした作品であった。
 
優秀なエリートが集まった旧制愛知一中。
中には、戦時中でありながら戦局を冷静に冷ややかに見つめる学生まで存在していた。
そんな中、軍部から各学校に
ある一定の志願兵を出すよう命令が下る。
当初は誰も志願するものが出てこない状態であった愛知一中であるが、
決起集会で状況は一変。
全校生徒700人が戦争に行くことを志願する。
 
 
少し前にね。
これまたNHKで放送された 水木しげるさんの実体験を基にしたドラマについて
ここで感想を書いたんだけれど、
なかなか現代の僕らは、先の太平洋戦争についての知識が絶対的に足りてないと思うのです。
 
だから個人的には今年もまた、
出来るだけいろいろな戦争作品に触れていき、
少しでも「戦争と平和」について考える機会を増やしていきたいと考えています。
 
 
今回観たこの作品でもね。
出てくる登場人物たちは みな、本心から戦争に行きたいなんて思ってはいないのです。
もちろん、志願学生の親達も 子供を戦争に行かせたいとは思っていない。
 
戦争に行けば、死ぬ。
わざわざ死ぬために、戦争に行きたいなんて(行かせたいなんて)思わない。
 
正直、それが本心だと思うんです。
 
 
戦争なんて意味がない。
御国のためなんて、愚かな言い訳だ。
それでも、みんな志願して戦争に行ったのは、
万歳をして 子供たちを戦場に送り出したのは、
時勢がなせる業なんでしょうか?
 
そんなことを言えるのは
それこそ戦争を知らない僕達だからこそなんだとも思うのです。
 
みんな分かってたよ。多分。
戦争はいけない。
日本は負ける。
戦争に行くのは死にに行くようなものだ。
 
それでも、日本を戦争に突き動かしていたのは何?
 
時勢がなせる業だとしても、その時勢を作り出していたのは何?
 
ほんとはね。
ダメだ。ダメだ。と批判するだけではなく、
その原因をきっちり追究していかなくちゃいけないと思うのです。
過ちを二度と繰り返さないように。
 
悲劇を二度と繰り返さないために。
 
 
ドラマはね。
さすが 国営放送で、さすが 実話を基にした作品だけあって
真に迫るものがすごく 心にきた。
 
15歳のまだまだ将来有望な少年にまで
命を賭して 戦争に志願させた事実が哀しい。
 
 
「戦争」とは。
「平和」とは。
やっぱり 国民一人ひとりが考えていかなければいけない重要なテーマなんだと私は思う。
 
そのためにも、、、
 
こういうドラマは作り続けなければいけない必要な作品だと私は思うのです。
 
 
 
「その生徒達を、一発の弾丸として送り出したくはない!!」
 
「僕達は学校で死ねと教わったんです。学問がなかったのは、この国です。」