幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

『レインツリーの国』(有川浩)

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最近よくその作品が映像化されている有川浩さん。
実は、その有川浩さんの作品を初めて小説として読んでみました。
 
 
 
 
あるライトノベル小説の感想をネットで見つけたことから始まる
伸(伸行)とひとみの恋愛模様
メールのやり取りを何ヶ月か続けた後、
やっと実際に会う約束を彼女(ひとみ)に取り付けたのだが
実際にあったひとみは、メールのイメージと少し違って・・・
 
そんな、お話です。
 
そして、ひとみが聴覚障害を抱える女の子で、、、
 
 
前にも一度、書いたかと思うのですが、
有川浩さんを初めて認識したのは、
NHKで放送されてた『トップランナー』で
有川さんがゲストで呼ばれていた回でした。
 
確か、既に『図書館戦争』は発売されてて、そんな作品があるということは個人的にも認識はしてたのですが、
その名前から、てっきり男性作家の方かと思ってて、
それが画面に映っているゲストの方は女性。
 
しかも、敢えて「ライトノベルが書きたい」と仰ってたのが
すごく印象に残ってて。
 
その後のご活躍は言わずもがな・・・。
 
 
ライトノベルでしたね。
今回読んだ「レインツリーの国」はいい意味でライトノベルでした。
でも内容が軽いと言う訳ではない。
聴覚障害の情報も適度に盛り込んで、
でもそこだけにスポットを当てていないことが
むしろすごく好感が持てました。
 
 
ただ1点だけ
このお話に難があるとすれば、
前半部分の伸行とは、個人的に友達にはなれないなぁー。と思って。
(後半はまだちょっとましだけど。)
正直言って、伸行は 男の自分としては、
好きか嫌いかで言うと、嫌いなタイプ。
だって、何の魅力もないんだもん。
しかも、大阪在住の自分としては、
あんなふうに、なんだかとってつけたかのような関西弁メールを
これ見よがしに送るような人とは、
何があっても仲良くなれないような気がして・・・。
 
 
まぁ、そこは価値観の問題ですよね。
女性の側のひとみには、確かに聴覚障害というハンデはあるにせよ、
その考え方に共感が持てる部分も多々あって、、、
むしろ私はひとみ目線で読んでました。
男性側には共感がもてなくて、女性側には共感が持てる・・・。なんか変な感じ。
 
 
それ以外の部分については、基本的に概ねいい作品だったので
また他の有川作品も、機会を作ってぜひぜひ読んでみたいと思います。
 
 
もう少し、伸行に男性から見ても魅力的な部分があったらなぁー。
この作品も、もう少し、名作にもなりえたのに。
全体を通しては、ほんといい作品だっただけに、その点だけがほんとに残念。
ほんとに残念です。T^T。
 
 
「・・・・・・重量オーバーだったんですね」
 
「もし私が幸せになっていいのなら、どうかあの人と少しでも長く一緒にいられますように。
どうか、あの人が私を幸せにしてくれたように私もあの人を幸せにできますように。」