幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

『それでも、生きてゆく』(2011 フジテレビ)

 
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中学生の時に、幼い女児の命を奪った少年A。
その被害者家族と、加害者家族の物語 ―――― 。
 
この夏にフジテレビ系列の木曜劇場で放送していた連続ドラマ。
 
これが、ものすごく心にジンジン来てですねぇー。
震えちゃった。
 
テーマがものすごく重いから、
安直には観れないとは思ってたんだけど、
観始めると、心がもぅギュッと掴まれて
止まらなくなった。
 
ドラマで、こんなに感情を揺さぶられる作品は
初めてかもしれない。
 
重たくて、切なくて、時に軽やかに。
でも根底にはやはり哀しみが流れてて、
笑っているのに泣いてたり、
静かなのに、ココロは叫んでいたり。
 
後遺症、残りそうなんです・・・・。
 
 
映像がきれいで、
音楽がよくて、
ピアノの音。 小田和正さんの声。
 
脚本がよくて、
演出がよくて、
そして それに応えた役者さんたち。
 
これがまた最高に素晴らしかった。
 
瑛太くん(被害者の兄)
満島ひかりさん(加害者の妹)
大竹しのぶさん(被害者の母)
風間俊介くん(少年A)
時任三郎さん(加害者の父)
風吹ジュンさん(加害者の母)
柄本明さん(被害者の父)に、小野武彦さん、サトエリちゃん
安藤サクラさん、田中圭くん。
 
段田安則さんや倉科カナちゃんでさえ脇役なんだもん。
 
 
でもやっぱり特筆すべきは
加害者家族と被害者家族 の方々の演技なんです。
 
瑛太くんと満島ひかりさんの会話の切なさなんです。
 
被害者家族と加害者家族の違いはあれど、
15年もの長きにわたり 背負ってきた哀しみ、苦しみには近いものがあって、
被害者の母:大竹しのぶさんが言った
「(被害者家族と加害者家族は)同じ船に乗っているんだもん。行き先は一緒に考えなくちゃ。」
は、相当に重い言葉だと思った。
 
 
テーマは確かに重苦しいけれど、
素晴らしい作品だったと 僕は思う。
 
それでも生きていかなくちゃいけないし、
逆説的に
生きる哀しみも 死ぬ哀しみも
そして 生きる希望さえも描いた 稀有な作品だったと
素直に思うのです。
 
観れてよかった。
 
 
「私が少年Aの妹です。」
 
「普通じゃないんで。妹殺されるの。」