幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

『官僚たちの夏』(2009 TBS)

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歴史と言っても、
昭和史。
しかも、自分が生まれる前の戦後昭和史ともなると
やっぱ話が難しいよね。
(一応はフィクションドラマだとしても)

この夏、TBSで放送してた骨太ドラマ。
官僚たちの夏

昭和30年代から昭和40年代中頃までにかけての
戦後日本の復興から
高度経済成長期まで。

それを、企業経済にもろ直結の
通産省・通産官僚たちの活躍をメインに
実際に起こった様々な社会的問題や
経済状況を順を追って放送していくような・・・

実際、中学や高校の歴史(日本史)の授業でも
こんな近代のことは全然教えてくれないんだよね。

縄文時代弥生時代のことは
それなりに少しは教えてくれるのに。

ほんの生まれる少し前のことなんだよね。

案外、今 働いている我が社でも
実はこの激動の時代、
ドラマで描かれていた時代の波に
思いっきりさらされていたのかもしれないのに。


しかし、内容はすごく難しかったー。

戦後の日本の産業を守るために
国内産業を保護して守っていこうとする人たちや、
それとは逆に
国際競争の波にもまれながら
国際競争力をつけて
国内産業を発展させていこうとする人たち。

どちらかというと
ドラマは、国内産業派の人たちをメインに描いていたように思いますが
(だって、主人公の佐藤浩市さん演じる風越が"国内産業保護派"だもーん。)
実際、現代の今の視点から観てみると
自由貿易を理想とする国際通商派と国内産業派、
いったいどちらの主張の方が正しくて
どちらの主張の方が間違っているのかなんて
一概には簡単には答えはだせないですよね。

正直、途中まで
すごく敵役みたいに描かれていた国際通商派の高橋克典演じる片山の主張さえ
一歩ひいて客観的立場から眺めれば
全然、間違ってはないし、
むしろ理にかなっているのではないかという気すらしてきます。

難しい世の中だったんだ。

まだ先の見えない戦後日本。

その中で、日本の発展のために
情熱を燃やして頑張っていた人たちの
物語。

それが正しいとか、間違ってるとか
そんなことは関係なく
ただただ、今この日本があることの礎を築いた人達がいて
単に今の現状やおかれている立場に
不満や不平をたらすのなら
だったら、お前、行動してみろよ。
真剣に懸命に、身を挺してまで行動してみろよ。
って言われているような気がして
なんとなく背筋がしゃんとする
そんな律儀な硬派なドラマでした。


船越栄一郎はともかくね^^

堺雅人君の声がものすごく好きなので
少々大げさでも
庭野(堺雅人君)が自らの正義を掲げるシーンはいつも
少しだけズキュンと
胸をえぐられるような気がしました。

完全に善と悪ではなくってね。
主張と主張がぶつかりあうようなドラマは好き。

そういう意味では
最後まで興味深く観賞できた正しいドラマでした。


かしこ。