今から電話してもいい?
あらゆる夜空の輝きを越えて
今夜、火星の裏側の
柔らかいオアシスを観に行こう
途中で流れ星に会ったなら
僕が君の望みを唱えてあげる
よどみない地上の過去と未来
ひっついたり離れたりしながら
橋の上から君をみる
桜みたいに揺れる君の手
夜露に濡れたセーターじゃ
多分、涙は乾かないから
せめて優しい月の陽に
いつまでも居座る君の面影
今から電話してもいい?
あらゆる夜空の輝きを越えて
今夜、火星の裏側の
柔らかいオアシスを観に行こう
なにもかもがからっぽで
もしも重力から解き放たれても
脳が動いて
君を描き出す
世界で一つの 君を描き出す
記憶。浜辺。 ― 2006 ―
君を捕らまえて
ただただ想いを募らせた
そんな微かな春の日だから