『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(本谷有希子)
実はちょっと前に読み終わっていた本なんですが。。。
本谷有希子 『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』
何年か前に(去年?おととし?)、
TV番組「劇団演技者。」 で『石川県伍参市』を観た時に
"えぇー。こんな作品を女の人が書いてしまうんだー。"
"しかも、それは若い女の子なんだー。"と知って
少なからずショックを受けた本谷有希子。
さらには
そのメイキングVTRの中で
(あー。もしかしたら、違うVTRの時だったかも。あんまはっきり覚えてません。ごめんち。)
「人間の感情は喜怒哀楽と言うけれど、
正確には "喜"・"怒"・"哀"・"楽" と明確に分けられる感情というものはなくて
"喜"と"哀"が混ざってたり、"怒"と"楽"が混ざってたり・・・複雑な構造をしている。
自分は、その複雑な人間の感情の、混ざり合った複雑な部分を表現していきたい。」
みたいなことを言っていて
(これまた内容曖昧^^。しっかり覚えてませーん。重ねて、ごめんちゃ(笑))
その表現者としての考え方が
ちょっと、この子、すごいんじゃねぇ??
とか思ったりもしたんです。
そんなんがあって、なんとなく
彼女の作品はどうしても活字で読んでおきたくて
この夏、映画化もされた今作を
文庫本にて読んでみたんですが・・・。
うーん。
やっぱ、本谷有希子は、ちょっとすごくねぇ??
すごいっていうか、なんていうか。
やっぱ、この子、ちょっと、才能があるんじゃないかと思うのです。
読んでて、なんか、こー、
感情がごちゃごちゃになる小説は
久々というか、初めてというか・・・。
なんだか、正直、こわいんです。
人間の複雑な感情の"本性"が
たった1冊の小説で
すっかり暴かれてしまいそうな気がしたりして。
登場人物
-姉・澄伽も、妹・清深も、兄・宍道も、妻・待子も-
それぞれがそれぞれで 複雑な感情を高密度に抱えていて
それが田舎という閉じられた空間で
さらに圧縮されるがために
いつか耐え切れず爆発を起こしてしまう。
歪な感情や歪な愛。
けれど、それが"ない"とは言い切れないところに
この本谷有希子のすごさがあって・・・。
うーん。やっぱ、すごいや。本谷有希子は!!^▽^
ところで、この作品。実は、元々は
劇団、本谷有希子 のお芝居の戯曲なんですよねー。
それを自らが小説化したとかなんとか。
確かに、これをさらにお芝居でみせられたら
その夜は衝撃で、夜も寝れないような気がします。
ただ、残念ながら
劇団、本谷有希子 が いまいち大阪に来てくれないので
その作品を生で(うーん。生でもビデオででも) 観たことはぁ、ないんですがぁー。
・・・ f^^。
ぜひ、どっかで
彼女の戯曲も観てみたいなー。
※
っていうか、劇団、本谷有希子。
もぅそろそろ 関西でも公演してくれー!!笑。
そしたら、もっと
その作品にはまり込んじゃうかも!???
まぁ、そんなん言いつつ実際は、
活字でもいいから、追ってみようかと思ってるんですけど・・・^▽^
それほどまでに、ちょっと衝撃^^。
「終わる。終わる。終わる。」
あっ。映画版。
佐藤江梨子が主演なんですよねー。
うぉぉぉー。
それも観たい。 観たい。観たい。観たい。
もぅ、DVDは発売してるのかなー。
もしくはレンタルで^^。 まだかな???
でもいつか。映画版も。
映画版も、いつか絶対観ようと思います。
みなさまも是非。
読んでみて、損はないかと思いますよー。
それでは、また。
「終わる。終わる。終わる。終わる。終わる。終わる。」