幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

僕たちの好きだった革命(KOKAMI@network)

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そうですねぇ~。
ちょっと観ていてレビューを書いていない作品が多いので。
ちょっと書きまーす。

先月の末に観に行ったお芝居。


KOKAMI@network の 『僕たちの好きだった革命』


鴻上尚史さんの作品を観に行くのは
3年前の『リンダリンダ』、去年の『恋愛戯曲』に続いて実は3作目で。
この前2作の感じが結構好きだったんで
今回も
う~ん。やっぱ観とこうかなぁって思って観に行ったんですvv。
(いや、正直、去年の『恋愛戯曲』が個人的にかなり好きな感じの舞台だったんですよぉ。
レビュー書いてまーす。よかったらみてみてね。
http://blogs.yahoo.co.jp/blue1blue3/36457248.html )



今回のお話。テーマは学生運動


30年前に学生運動中に機動隊との衝突で意識不明になった高校生・山崎(中村雅俊)が
30年後、奇跡的に意識を取り戻し
母校の高校に戻るというもの。

でも、もちろん現代の高校生は学生運動の頃の高校生とは様変わりしていて
話題にするのは流行の音楽と受験と恋愛。
そんな高校生に対して、30年前の感覚で主義主張を繰り返す山崎はやっぱり異分子で・・・。

そんな中、文化祭の企画を学校側に一方的につぶされた学生が
ふとしたことから山崎と協力して、学校側に企画不許可の撤廃を求めていく。
アジビラ・グラウンドでの要求集会・・・。
「文化祭を我らの手に!!」

しかし、その運動を阻止するのは かつて山崎と行動を共にした同志達であり
その運動の過熱さに手をやいた学校側は 文化祭自体の中止を発表する。


高校生活をあたりまえのように過ごす高校生たちが、
突然あらわれた中年同級生の熱意で自身の生活を振り返る、一風変わった学園ドラマ。


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もちろん、僕は学生運動など経験したことがなくてですねぇ~。
30年(今から数えるともぅ40年近く前になるんですか!?)前の学生運動がどうだったかなんて
あまりよくわからないのです。

ただ、これは鴻上さんがパンフレットに書いているように
学生運動についてはあまり多くは語られない。
それは戦争のように将軍から一兵卒まで一斉に終止符を打ったわけでなく
まだ続けて戦っているクラスメイトがいたり、指名手配になっている奴がいたりして
誰もが自分が語る権利があるのか?と思ったりするから。

「沈黙するのが誠実さの証」
当事者であればあるほど、当時のことを語れなくなり、事件が風化されていく。

でも、もぅそろそろ語っでもいいじゃないのか?
本当に熱く燃えた人の言葉にこそ、次の時代の手がかりになることがあるはずなんだ。

と、そんな思いで書いたみたいなんです。

共同企画者は、なんと『トリック』の堤監督。
そして実は鴻上さんはギリギリ学生運動に間に合わなかった世代であるようで
これをきっかけにいろんな人が証言してくれたらなぁ。っておっしゃっておりました。



僕はほんと学生運動のことは全く知らなくてですねぇ~。
ただ、上のパンフを読んだ時に、もっと当時のことが知りたいなぁ~って思ったんです。

劇中に運動をする女子高校生のお父さんが
娘にヘルメットを渡しながら
「今度は負けるなよ・・・」
って、つぶやくシーンがあるのですが、なんかそのシーンがジーンときて。

学生運動って、その後の赤軍事件(実はこれもあんま知らないんですがf^^)とか
その他の悲惨な事件のせいで
負のイメージが強いじゃないですかぁ~。

でも、ほんとはそうなるもっと以前は
純粋にただ純粋に この国をよくしようとか
理想の社会を実現しようという ほんと純粋な情熱があったはずなんです。

そしてその情熱がほんと純粋なものであればあるほど
背負った傷は強かったと思われて・・・。
なんかその思いをそのまま風化して、無駄にしてもいいのかなぁ~と思ったりもするのです。


もっと熱い想いを語ってほしい。

それは、運動していた学生側だけでなく
それに対峙していた体制側の人についても。


ふと、あの学生運動の混沌のさなか、
ヘルメットと盾で顔を隠していた機動隊側の人たちは
いったいどういう気持ちで運動側と対峙していたのだろうと思ったのです。

彼らにも彼らなりの主義主張があったはず。
そしてその主義主張をヘルメットと盾でひた隠しに隠し
運動を抑圧しなければならなかった彼らにも、絶対、傷は残っているはずだと思うんです。




舞台はそこまでは述べてません。

そして、ちょっと運動する側の意見にばかり偏って
体制側の意見が聞けなかったのが残念といえば残念><。

そういう意味では
昔の山崎の先輩で、今は学校側の教頭になった兵藤。
彼の言葉をもっといっぱいいっぱい聞きたかったなぁ~と思うのでした。



情熱を傾けた全ての人が傷を背負った悲しい時代だからこそ
僕はもっと当時のことが知りたいと思いました。



追記

上のレビューとは全く関係ありませんが
鴻上さんは いつも終演後、ロビーで最後のお客さんが出て行くまで
自ら見送りに出られます。

なんか、すごくお客さんを大切にする方なんだなぁ~と思って。

昔、テレビでコメンテーターとかしてた頃は
そないにいい印象はなかったんですけどねぇ~。f^^。
舞台、観ると印象が変わりますvv。

そりゃぁ~、人気あるのもわかりますよぉ~。

そんな僕も今では、かなり好きですもの。 鴻上さんの舞台。


次回作も楽しみにしています♪


かしこ。