幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

カメレオンズ・リップ(Bunkamura)

イメージ 1

カメレオンズ・リップ

いつの作品だろう?
調べてみたら2004年2月の作品みたいですけどぉ。

昔、WOWOWでビデオ録ってたのを観てみました。

おもしろい!!

これ、3時間を越える大作なんですが。。。
そんなん関係ない!!
どうなるんだろう?そんな興味で時間を忘れて観てしまいます。


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

舞台は20世紀初頭あたり・・・どこかヨーロッパの古びた山の邸宅・・・。
そこに住むルーファス(堤 真一)には、嘘が上手な姉ドナ(深津絵里)がいた。
その姉が謎の死を遂げ、今は姉に瓜二つの使用人エレンディラ(深津絵里:2役)と共に暮らしている。

そこにドナの墓を作りたいと、亡き姉の夫ナイフ(生瀬勝久)と元使用人のガラ(犬山イヌコ)が訪ねてきた。
さらに、化粧品会社の女社長と名乗るビビ(余 貴美子)、
犬狩りの最中だというルドルフ大佐(山崎 一)
ドナの旧友だという女(林田麻里)が加わる。

彼らはそれぞれの事情を抱え、それぞれにウソをつき、事態を混乱させ、破綻していく・・・。
誰が何を狙っているのか、ウソの動機も結果も謎だらけのクライム・コメディ。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


もぅ~。
誰がなんと言っても役者さんがうまいです!!

堤 真一・深津絵里・生瀬さんに犬山イヌコさん。
加えて 余さんに山崎 一さん。

どんなに長いモノローグでも聴いてて飽きない。
堤さんも。深津絵里も。

ほんと、すごいですねぇ~。
ほんと、すごい!!

この作品。
作・演出は ケラ様ことケラリーノ・サンドロヴィッチ

「噂の男」以来、
(「噂の男」以来って言っても、「噂の男」以前は「カラフルメリィ」しか観たことありませんけどぉf(^^))
ちょっとケラリーノ・サンドロヴィッチはもぅいいかぁ~って思ってたんだけどね。

あっさり 覆されましたっ!!

いや、ストーリーは また
誰がウソをつき、誰が真実を知っているのか、はたまた真実に気付いているのか
っていう 腹の探りあいのようなドロドロした話。
気持ちのいい話ではないはずなんだけど・・・。

WOWOWのインタビューで
ケラ様と堤さんと深津さんが対談してて、
そこでケラ様が
「まぁ、どの段階で誰が真実に気付いているかとか
 誰が一番罪深いのかなんて 実はどーでもよくて
 要はこの作品はラストに雨さえ降らせばいいかぁって思ってた。」みたいな発言をしてたんですね。
(この作品、舞台なのにラストシーンは大量の雨の中で進行される。ほんとに大量の水を降らせている。圧巻!!)

観終わって、ほんとその通りなんだと思いました。

雨さえ降らせればいいんだ。

どんなに罪深いはずの人間も(敢えて誰かは言いません!!)
この雨に打たれて 子供のようにはしゃいで 何もかもから開放されるのかもしれない。

どんなに罪深い人間も。。。

どんなに罪深い人間も。。。



気持ちのいい話ではないはずなのに
観終わった後の気持ちは そんなに気持ち悪いものではないと言う不思議なお芝居。


タイトル。
直訳すると「カメレオンのくちびる」ですかぁ?

確かにそのまんまの演劇。

観て損はないと思う。
あなたもこれを観て、騙されてみては?


追記

音楽は。。。何? タンゴですかぁ?
なんかこのお芝居にぴったりすぎる音楽で 余計に舞台に惹き込まれてしまいました。

機会があったら、みなさまも是非。