幻想的な日々。はまだ我の手にない。

演劇とテレビと音楽。お笑いと小説と映画。そして幻想的な日々はまだ我の手にない。 でもあなたのことを想ったり。あなたの幸せを願ったり。詩を書くのも好き。ほんとはもっと明るく楽しい人生を送りたいだけなのに。。。難しいです。男の子でも女の子でもそんな年頃なのかもしれません。

ナイトサファリ ~夜のサーカス、朝の動物園~

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【公演情報】(ビラより)

STORY:

どこかの街角。街頭に明かりが灯る。人々が家路を急ぐ。
月がほんのり浮かび上がる。街は次第に夜の闇に沈んでいく。
どこかの酒場では紫煙の向こう側に小さな編成の音楽隊が現れる。
調律がてら昔懐かしい曲を一つ、演奏してみる。
その頃、野良犬が一匹、路地から路地へと何かに追われるように走り過ぎる。
そして暗闇の中になにかを見つけて、吠え立てる。
どこかの部屋のテレビでは殺人犯が街に逃亡していることを告げている。
浮浪者が自転車にたくさんの空き缶を乗っけてどこかへと向かう。
公園の片隅では真っ黒なサーカステントが大きな山のようにシルエットで浮かんでいる。
駅の構内では最終電車を見送った駅員が静かにすべての電気を消している。
時刻は深夜3時40分。まるで永遠に続くループの中にさまようような時間帯。

性悪な歌手×嘘つきなストーカー男×世界平和を願う浮浪者×自分のことをライオンだと思っている女×片腕のサーカス団々長。
小さな街に生きている5人5様の「夜」のお話。
夢と現実の境界線を行き来する、ショウ的要素をふんだんに盛り込んで贈る大人のファンタジー

脚本・演出:ウォーリー木下(劇団☆世界一団⇒sunday)
音楽:服部正太郎
振付:KATO

出演:
性悪な歌手:マキ凛花 SINGER
嘘つきなストーカー男:ケンドーコバヤシ ENTERTAINER
世界平和を願う浮浪者:小松利昌 ACTOR 
自分のことをライオンだと思っている女:KAORI DANCER
片腕のサーカス団々長:KATO DANCER&CHOREOGRAPHER
女の子(子役):AKAN

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コンセプトは『音楽×ダンス×演劇』のコラボ!!
ノンジャンルに集められたアーティストの競演!!

☆以下ネタバレ含みまーす。ご注意!!☆

競演といっても
お話は 
歌手 ⇒ ストーカー男(あぁ、ビラにストーカー男って書いてあったのね。ちゃんと読んでなかった。ごめん。) ⇒ 浮浪者 ⇒ ライオン女 ⇒ 団長 の順で
2人×5エピソードで話は続いていくんですが。

もちろん、お話は連続しています。
そして、このお話は永遠にループしている。
(それは5話目にやっとわかるんだけど。)

いやぁぁ、おもしろかったですね。この話。
正直、はじめの1、2話は全然乗れなかったんですが
5話目にループがわかった時、あぁぁ、あぁぁ(言葉にならない)って思ってしまいました。
よく出来てるじゃん!!って思って。

多分、ひとりで観たらそれだけで感想終わってしまっていたんですが。。。^^。

一緒に観に行った子が いろんな洞察を教えてくれて。
「ループの話はよくあるけれど、どこかでこのループを破綻させてほしかった」とか
「多分、団長と男はループしてることに気付いてる。歌手と浮浪者は気付いてない。ライオンは。。。」とか。

なるほどなぁ~。って思って。
妙にテンションあがってしまいましたよ☆

確かに ストーカー男(実は元夫)は歌手を拳銃で撃ってしまった後に「また、やっちまった」ってつぶやく。
団長はライオン女に殺されてループを止めようとする(ライオン女は団長が大好きだから)。
そして歌手に会って「どこかであったような気がする」と言い
元ダンナに気をつけるんだよ。と言って
拳銃とカツラ(この2アイテムがずっとずっとループする)とペンダントを渡す。
(まぁ、このペンダントが弾除けの役割を果たし、時間をループさせるのですが。。。)
壊れた時計。
4時10分前。

でもねぇ~。
一緒に観に行った子はループを止める話があったらもっとよかったって言ってたけど
僕は永遠にループしている方が好きかもしれない。

「物語は終了した後の話の方が、長い時間が経過してその想像ができるから」

で、僕は 
そっかぁ~。ループしていれば話は前に進まなくて、物語は作者だけのものになってしまうよなぁ。
って その時思ったん。
作者が物語を独り占めしてしまう。って。

でも ひと晩あけたら、ちょっとそれも違うなぁって。
やっぱループしてる方が 想像力が膨らむんではないか。と。


だって、ループに気付いている男と団長。
彼らは 今回はループを止められなかったけれど 次はループを止めれるかもしれない。
男は 拳銃を撃つことを我慢できたらいい。
団長は 歌手に拳銃を渡さなければいい。
ペンダントを渡さなければいい。

どちらかが ちょっとだけ勇気をだせば ループを止められる。

ループに気付いていないかもしれない歌手と浮浪者とライオン女。
彼らもいつか ループに気付くかもしれない。
それが何回目のループの時かはわからないけれど。


団長がライオン女に最後に言うセリフ。
「僕がいいというまで」。
これには団長の
君がずっとそこに座っていてくれさえすれば、ループは止まるんだよっていう希望が含まれているのかもしれない。

素直に従うライオン女。
もしかすると やっぱライオン女はループしていることに気付いていて
また会えることに気付いているから
素直に従えるのかもしれない。

彼女がやっぱり勇気をもって その時、団長を追いかけていれば
彼女がやっぱり勇気をもって あの時、団長を撃ち殺しておけば。

悲しみは終わるのに。。。


この回は勇気が出ずにループを止められなかったんだけど
この回はループに気付かなかったんだけど
いつかは。いつかは?
このループを止めて絶望から脱出できる。
誰が。誰が?
ちょっとだけ勇気を振り絞って このループを終了させるのだろう。

そんなん考えてたら
ループを終了させてしまう方が 逆に作者の物語の独占なのかなぁって思って。
もしかすると、一生 誰もループを止められずに
永遠に。永遠に。永遠に。永遠に。ループするのかもしれないけれど。

まぁ、やっぱり うまく言えないんですけれどぉ。。。f^^。


でぇ~、実は今 気付いたんですが
このループ 実はまだ2回目なのでは?と。
だって、そういえば男が言ったんだよねぇ~。
「UFOを観るのは2回目なんだ」と。

ほんと まだ2順目なんだ。
だから まだまだ勇気を振り絞るチャンスはいくらでもあるはずなんだ。

まぁ、浮浪者はUFO「10回観た!!」って言ってましたけどぉ^^。


僕ねぇ~。
個人的には このお話で一番せつないのは この浮浪者なんだと思うんですね。
きっと 彼は 彼だけは このループに気付かないと思う。
気付かないから 止める術も知らなくて
それで毎回、家族のことを思い出して悲しみの底に沈むんだ。
何度も。何度も。
それこそ 永遠に。
ただただ 悲しみの底に沈むだけにループする。。。


あぁぁ、なんか やっぱ1回観ただけなのに
結構 心に焼き付いちゃいましたね。
拙文、こんなに垂れ流すとは。。。まぁ、お許しくださいね。


あっ。あと肝心のコラボ。ダンスと音楽について。

ダンス。

4話目がDANCER同士のコラボだったんですが
そうですねぇ~、僕もこのエピソードが一番好き。
エピソードというか、DANCER同士なのでセリフはあんまりなく
DANCEで感情を表現しているのですが。

すっごいなぁ~。って思った。
ライオン女のKAORIさん。
なんてゆーか、その感情があまりにもせつなくてたまりませんでしたよ。
言葉ではない せつなさ。
言葉を越えた せつなさ。

表現の仕方はいろいろあって
レトリックに優れた演劇より、ほんと胸に響きました。
この舞台(演劇・お芝居っていうより舞台だな。)、これだけで もぅ観る価値があるくらい。

(も1回、本を読みたいではなく、も1回、観たいと思わせる。いい舞台だったなぁ~。)

すごいっすね。ダンスってのは。


音楽。

やっぱ生演奏はいいよなぁ~。
まじで。

僕、楽器 弾けないので
楽器を弾ける人には すんごく尊敬の念を持ってしまうんですよ。

いいなぁ~。
楽器。
いいなぁ~。
音楽。

あぁぁ、あと
あのポヨン♪ポヨン♪してた音ってのは何の音なんでしょう?
誰か 教えてー。



あぁぁ、あと最後に。最後に。
僕、5話目の会話なのにモノローグっぽいセリフの言い回し(まぁ、それは演じてた2人の本職が役者ではないからだろうけどf^^)
あれ、好きなんですよねー。
>すんごい個人的意見^^。

そんな感じ。
あぁぁ、テンションあがって長ーく書いちゃった♪
読んでくれた皆さん、ありがとう♪

やっぱコラボはいいのかもね。