雨の薫りが漂っている
満月を見損ねた狼男が
ラーメン激戦区の行列を独り
物色して練り歩いている
雨の煽りに誘われて
サスペンスドラマのヒロインが
長いセリフも中途半端に
カメラ目線の男から逃げ出した
巷で起きる個人的な衆目を
監視カメラで切り取りながら
誰もが想う
君は相変わらずちっちゃすぎて
踏んづけられてしまいそう
時がゆっくり過ぎていく
眠りにつけない意気地なしが
現実的な夜を忘れて
空想の世界でラスボス退治をしているのなら
思いつきの詩をかいてみた
何にも出来ない役立たずの僕は
未来の“理想“も特にはなくて
少しの“勇気“も持てそうにはないのだけれど
巷で起きる個人的な停滞を
サーモグラフィーで分析しながら
誰もが想う
君はもう少しちっちゃすぎても
踏んづける側にまわればいいのに
雨の音色が鼓膜に響く
狼男もヒロインもどうせ独りでいるのなら
いっそのことくっついちゃえばいいのに
そしたら想う
僕も相変わらずちっちゃすぎて
壊れていってしまいそう